早漏の治療は病院で何をする?行動療法・塗り薬・飲み薬と、国内の薬の現状
参考にした論文や資料は記事の最後に載せています。医師の監修は受けていません。編集方針
早漏は「気の持ちよう」と片づけられがちですが、医療機関で相談できる悩みです。病院で受けられる治療の種類と、日本ならではの事情を紹介します。

病院では、まず早漏のタイプや、EDなどほかの原因がないかを確かめます。治療には、行動療法、感覚を鈍くする塗り薬・スプレー、飲み薬、カウンセリングなどがあります。日本には早漏の治療薬として承認された薬がなく、薬を使う場合は医師の判断で自由診療になります。
受診するとまず確かめること
国際性医学会(ISSM)の定義では、挿入から射精までの時間が短く(生涯型はおおむね1分以内、獲得型はおおむね3分以内)、ほとんどの場合に遅らせることができず、そのことで悩んでいる状態を早漏としています。
医療機関では、いつから続いているか、どのくらいの時間か、勃起の状態、持病や飲んでいる薬などを聞かれます。欧州泌尿器科学会のガイドラインでは、EDも一緒にある場合は、先にEDの治療を考えるとされています。勃起を保てるか不安で急いでしまうことが、早漏につながっている場合があるためです。
治療の種類
| 方法 | 内容 | 知っておきたいこと |
|---|---|---|
| 行動療法 | スタート・ストップ法やスクイーズ法で、射精が近づく感覚に気づき、コントロールする練習をする | 副作用がない。続けることが大切で、パートナーと一緒に取り組むこともある |
| 塗り薬・スプレー | 局所麻酔の成分で、陰茎の先の感覚を一時的に鈍くする | 使う量や時間を守る。パートナーに成分がつかないよう注意が必要 |
| 飲み薬 | 海外では一部の抗うつ薬などが使われている | 日本では早漏の薬として承認されたものがない。吐き気やめまいなどの副作用、飲み合わせに注意 |
| カウンセリング | 不安や緊張、パートナーとの関係について話し、考え方や対処を一緒に整理する | 心の要因が大きい場合に。ほかの治療と組み合わせることが多い |
獲得型の早漏では、前立腺の炎症や甲状腺の病気など、もとになっている病気の治療が先になることもあります。
日本の薬の事情
2025年に日本で初めてまとめられた「男性性機能障害診療ガイドライン」では、海外で早漏に使われている薬が日本では保険の対象になっておらず、承認された薬がない状態を「ドラッグラグ」の問題として取り上げています。日本性機能学会の2023年の調査では、回答者の約25%が早漏を自覚し、その半数以上が治療を望んでいたと報告されています。
国内でも、医師の判断で海外の薬などが自由診療として処方されることがあります。費用や副作用の説明を受け、納得したうえで決めてください。インターネットの個人輸入は、偽造品や飲み合わせの危険があるため避けてください。
自分でできることとの組み合わせ
病院での治療と並行して、自分でできることもあります。生涯型の早漏の男性40人が12週間、骨盤底筋のトレーニングをした研究(Pastore ら、2014年)では、33人が射精をコントロールできるようになったと報告されています。走る運動を週5回続けたグループで射精までの時間が延びたという比較試験(Kilinc ら、2018年)もあります。どちらも小規模な研究で、全員に同じ結果が出るわけではありません。
よくある質問
早漏で受診すると、まず何をしますか?
問診で、いつから続いているか(生涯型か獲得型か)、挿入から射精までのおおよその時間、勃起の状態、持病や飲んでいる薬などを聞かれます。EDも一緒にある場合は、欧州泌尿器科学会のガイドラインでは先にEDの治療を考えるとされています。
早漏の薬は日本で処方してもらえますか?
日本には、早漏の治療薬として承認された薬がありません(2026年時点)。海外では一部の抗うつ薬などが使われており、国内でも医師の判断で自由診療として処方されることがあります。副作用や飲み合わせがあるため、医師の診察を受けて決めてください。
早漏の塗り薬やスプレーはどういうものですか?
陰茎の先の感覚を一時的に鈍くする局所麻酔の成分を使ったものです。性交の前に使い、決められた時間がたってから拭き取るなどの使い方があります。パートナーにも成分がつくことがあるため、コンドームの使用など、医師や説明書の指示に従ってください。
参考文献
- European Association of Urology. EAU Guidelines on Sexual and Reproductive Health. uroweb.org/guidelines/sexual-and-reproductive-health(閲覧日 2026年10月13日)
- ケアネット「わが国初の『男性性機能障害診療ガイドライン 2025年版』」(2026年3月12日) www.carenet.com/news/general/carenet/62461(閲覧日 2026年10月13日)
- Serefoglu EC, et al. An evidence-based unified definition of lifelong and acquired premature ejaculation: report of the second International Society for Sexual Medicine Ad Hoc Committee for the Definition of Premature Ejaculation. J Sex Med. 2014;11(6):1423-1441. repub.eur.nl/pub/74335(閲覧日 2026年10月13日)
- Kilinc MF, et al. Impact of physical activity on patient self-reported outcomes of lifelong premature ejaculation patients: results of a prospective, randomised, sham-controlled trial. Andrologia. 2018;50(1):e12799. search.pedro.org.au/search-results/record-detail/52397(閲覧日 2026年10月13日)
- Pastore AL, et al. Pelvic floor muscle rehabilitation for patients with lifelong premature ejaculation: a novel therapeutic approach. Ther Adv Urol. 2014;6(3):83-88. doaj.org/article/aea4980b10dd4dd791f1f3168656deb5(閲覧日 2026年10月13日)


