ED・中折れ

EDとは?意味と勃起のしくみ、原因の4タイプ、何歳から増えるか

最終更新 参考文献 6件約7分メンズコア研究所 編集部

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EDは「まったく勃起しない」ことだけではありません。硬さが足りない、途中で萎えるといった状態も含まれ、日本では成人男性の約3人に1人が当てはまると推計されています。ここでは、勃起のしくみと主な原因、年齢との関係を説明します。

要点

ED(勃起不全)は、満足な性行為ができるほどの勃起が得られない、または維持できない状態が続くことです。原因は心因性・器質性(血管・神経・ホルモン)・混合性・薬剤性に分けられます。日本の全国調査では20〜79歳の男性の30.9%が当てはまると推計され、心臓や血管の病気のサインになることもあります。

目次
  1. EDの意味
  2. 勃起のしくみ
  3. 原因の4タイプ
  4. どれくらいの人に起きる?
  5. 体の病気のサイン
  6. 治療と対処の選択肢
  7. 受診の目安
  8. よくある質問
  9. 参考文献
  10. あわせて読む

EDの意味

EDはErectile Dysfunction(勃起不全)の略で、「性行為において十分な勃起が得られない、または維持できないために満足な性行為を行えない状態」と説明されています(メディカルノート)。まったく勃起しない場合だけでなく、次のような状態も含まれます。

  • 勃起はするが、挿入できるほど硬くならない
  • 途中で硬さがなくなる(中折れ)
  • 勃起するときと、しないときがある

勃起のしくみ

勃起は、脳・神経・血管・筋肉が順番に働くことで起こります。

  1. 性的な刺激を受けると、脳から神経を通って陰茎に信号が届きます。
  2. 陰茎の中のスポンジ状の組織(海綿体)で血管がゆるみ、血液が流れ込みます。
  3. ふくらんだ海綿体が静脈を押さえ、血液が戻りにくくなって硬さが保たれます。陰茎の付け根を囲む骨盤底筋も、この働きにかかわると考えられています。

この流れのどこかがうまく働かないと、EDが起こります。

原因の4タイプ

心因性

緊張、不安、ストレス、うつ、パートナーとの関係などが原因です。朝立ちはあるのに、性行為のときだけうまくいかない場合は、心の要因がかかわっていることがあります。

器質性

体の病気や変化が原因です。高血圧・糖尿病・脂質異常症による血管の変化、手術や脊髄の病気などによる神経の障害、男性ホルモン(テストステロン)の低下などがあります。年齢とともに増えるEDの多くは、血管の変化がかかわるとされます。

混合性

心と体の両方がかかわるタイプです。体の要因で勃起しにくくなり、「また失敗するかも」という不安が重なる、という形で起こることがよくあります。

薬剤性

血圧の薬、うつ病の薬、前立腺の薬など、飲んでいる薬の影響で起こることがあります。自己判断で薬をやめず、処方した医師に相談してください。

どれくらいの人に起きる?

日本人男性の性機能に関する全国調査日本性機能学会2023全国調査
6,228人20〜79歳の男性
30.9%EDに当てはまる人の推計
わかったこと
EDは年齢とともに増えるが、若い世代にも一定の割合でみられた
注意
アンケートによる調査で、診察で診断したものではありません

年齢による変化は勃起力の衰えは何歳からで詳しく紹介しています。

体の病気のサイン

EDとその後の心臓・血管の病気Thompson ら2005JAMA
9,457人55歳以上の男性
約7年追跡
25%危険の上昇
わかったこと
EDが新たに起きた人は、起きなかった人に比べて、その後に心臓や血管の病気を起こす危険が約25%高かった
注意
前立腺がんの予防試験の参加者を追った研究で、EDが病気を起こすという意味ではありません

陰茎の血管は心臓の血管より細いため、動脈硬化の影響が先に表れやすいと考えられています。EDに気づいたら、血圧・血糖・コレステロールを確かめるきっかけにしてください。

治療と対処の選択肢

EDには、医療機関での治療と、自分で取り組める生活習慣の見直しの両方があります。

医療機関で相談できること

  • 飲み薬:勃起を助ける飲み薬(PDE5阻害薬)が一般的に使われます。持病や飲んでいる薬によっては使えないため、医師の診察が必要です。
  • そのほかの方法:陰圧式の補助具、陰茎への注射、手術など。原因や状態に合わせて医師と相談します。
  • 原因の病気の治療:糖尿病や高血圧、ホルモンの低下などがあれば、その治療もあわせて行います。

オンライン診療で相談する方法はED・早漏のオンライン診療の選び方にまとめています。

自分で取り組めること

  • 骨盤底筋トレーニング:55人のランダム化比較試験(Dorey ら、2004年)では、3か月続けたグループの40%で勃起機能の評価が正常になったと報告されています。
  • 有酸素運動:研究をまとめたレビュー(Gerbild ら、2018年)では、1回40分・週4回の中〜高強度の運動を約6か月続けた研究が多くありました。
  • 体重・食事・禁煙:肥満の男性110人の試験(Esposito ら、2004年)では、生活習慣を2年間見直したグループの31%で勃起機能の評価が正常の範囲になりました。

詳しくはED改善のためにできることで紹介しています。

受診の目安

EDが続く、急に起きるようになった、朝立ちがほとんどなくなった、糖尿病・高血圧・脂質異常症がある、胸の痛みや息切れがある場合は、泌尿器科・メンズクリニック・内科で相談してください。

よくある質問

EDとはどういう意味ですか?

ED(Erectile Dysfunction、勃起不全)は、満足な性行為ができるほどの勃起が得られない、または維持できない状態が続くことです。まったく勃起しない場合だけでなく、硬さが足りない、途中で萎える(中折れ)といった場合も含まれます。

EDは何歳から増えますか?

年齢とともに増えますが、若い世代でも珍しくありません。2023年の日本の全国調査(日本性機能学会)では、20〜79歳の男性の30.9%がEDに当てはまると推計されています。若い世代では緊張や疲れなど心の要因がかかわることが多いとされますが、体の病気が隠れていることもあります。

EDは病気のサインになりますか?

なることがあります。55歳以上の米国の男性約9,000人を7年間追った研究(Thompson ら、2005年)では、EDが新たに起きた人は、その後に心臓や血管の病気を起こす危険が約25%高かったと報告されています。陰茎の血管は細いため、動脈硬化の影響が早く出やすいと考えられています。

EDは運動や生活習慣で改善できますか?

有酸素運動(週160分前後)、骨盤底筋トレーニング、体重を減らすための食事と運動などが研究されています。たとえば肥満の男性110人のランダム化比較試験(Esposito ら、2004年)では、2年間生活習慣を見直したグループの約3割で勃起機能の評価が正常の範囲になったと報告されています。ただしEDは心臓や血管の病気のサインのこともあるため、まず医療機関で原因を確かめることが大切です。

参考文献

  1. メディカルノート「勃起障害(ED)」(監修:永尾光一、2020年10月27日更新) medicalnote.jp/diseases/ED(閲覧日 2026年10月13日)
  2. 日本性機能学会 臨床研究促進委員会「日本人男性の性機能に関する全国調査」(2023年実施、20〜79歳の男性6,228人)2024年7月公表 newscast.jp/smart/news/4712306(閲覧日 2026年10月13日)
  3. Thompson IM, et al. Erectile dysfunction and subsequent cardiovascular disease. JAMA. 2005;294(23):2996-3002. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16414947/(閲覧日 2026年10月13日)
  4. Dorey G, et al. Randomised controlled trial of pelvic floor muscle exercises and manometric biofeedback for erectile dysfunction. Br J Gen Pract. 2004;54(508):819-825. pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC1324914/(閲覧日 2026年10月13日)
  5. Gerbild H, et al. Physical Activity to Improve Erectile Function: A Systematic Review of Intervention Studies. Sex Med. 2018;6(2):75-89. doaj.org/article/91eb296258654277ba5cb0268ced6754(閲覧日 2026年10月13日)
  6. Esposito K, et al. Effect of lifestyle changes on erectile dysfunction in obese men: a randomized controlled trial. JAMA. 2004;291(24):2978-2984. search.pedro.org.au/search-results/record-detail/11354(閲覧日 2026年10月13日)

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