テストステロンを増やすには?筋トレ・睡眠・食べ物の研究と、サプリ成分の実際
参考にした論文や資料は記事の最後に載せています。医師の監修は受けていません。編集方針
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性欲が落ちた、朝立ちが減った、疲れやすい。原因の一つに、男性ホルモンの低下があります。毎日の生活で見直せること、サプリの成分、病院に行く目安をまとめています。

研究でテストステロンとの関係がはっきりしているのは睡眠と体重です。健康な若い男性が1週間、睡眠を5時間未満にすると10〜15%下がり、肥満の男性では減量が大きいほど上がっていました。筋トレは、続けても普段の値がはっきり上がるとは言えませんが、体重や血管、骨盤底筋を通して勃起の悩みにかかわります。サプリの成分は研究が小さく、結論が出ていないものがほとんどです。
目次
テストステロンとは
テストステロンは、主に精巣でつくられる男性ホルモンです。性欲や勃起、筋肉や骨、気分ややる気にかかわります。20代をピークに年齢とともに少しずつ下がりますが、下がり方には個人差が大きく、同じ年齢でも値は人によって大きく違います。
低下のサインと症状(LOH症候群)
テストステロンが下がって体や心に不調が出る状態を、LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)と呼びます。日本の診療の手引き(2022年)では、次のような症状があげられています。
| 分類 | 主な症状 |
|---|---|
| 性の症状 | 朝立ちが減る、性欲が落ちる、ED |
| 心の症状 | 気分が落ち込む、集中できない、疲れやすい |
| 体の症状 | 筋力が落ちる、骨が弱くなる、体脂肪が増える |
同じ手引きでは、朝(7〜11時ごろ)の血液検査で総テストステロンが250ng/dL未満、または250以上でも遊離テストステロンが7.5pg/mL未満の場合を、治療を考える目安としています。症状だけで自己判断せず、気になる場合は泌尿器科や男性更年期外来で検査を受けてください。
増やす方法① 筋トレ
「筋トレでテストステロンが増える」とよく言われますが、研究の結果は単純ではありません。
- わかったこと
- 筋トレを続けても、普段のテストステロン(基礎値)にははっきりした変化がなかった。持久系の運動とインターバル運動では、小さな増加が見られた
- 注意
- 対象は高齢の男性で、期間も短い研究が中心です。測ったホルモンの種類によって結果が変わり、研究の数も多くありません
それでも筋トレや運動をすすめるのは、体脂肪を減らし、血管を健康に保ち、勃起にかかわる骨盤底筋を鍛えることにつながるからです。骨盤底筋のトレーニングは、EDの男性を対象にした試験で勃起機能の変化が報告されている方法の一つです。詳しくは勃起力を鍛えるには?にまとめています。
1分ケーゲルを、いまやってみるホルモンの数字より先に、筋肉は今日から鍛えられます。断面図の動きに合わせて、締める・ゆるめるを10回。登録もアプリも不要です。増やす方法② 睡眠・体重・ストレス
- わかったこと
- 睡眠を5時間未満にした1週間で、日中のテストステロンが10〜15%下がった。年齢による低下は1年に1〜2%とされ、10〜15年分に当たる
- 注意
- 人数がとても少なく、期間も1週間です。睡眠をのばせば上がるかを確かめた研究ではありません
- わかったこと
- 低カロリーの食事でも、肥満の手術でも、減量するとテストステロンが上がった。上がり方にいちばん関係していたのは、減った体重の大きさだった
- 注意
- 対象は肥満の男性です。体重が標準の人が、さらにやせて上がるかはわかりません
ストレスや睡眠不足が続くと、ホルモンのバランスや性欲にも影響します。まずは毎晩7時間前後の睡眠と、おなか周りの脂肪を減らすことが、研究で関係が示されている取り組みやすい方法です。
増やす方法③ 食べ物(亜鉛)
食べ物で研究があるのは亜鉛です。亜鉛を制限すると下がり、不足していた高齢の男性が補うと上がったという小さな研究があります。ただし対象は亜鉛が足りない人で、足りている人がさらにとって上がると確かめた研究ではありません。亜鉛は牡蠣・牛肉・卵などに多く、成人男性の推奨量は1日9.0〜9.5mgです。詳しくは亜鉛の効果とは?にまとめています。
サプリの成分は効く?
「テストステロンサプリ」として売られる製品によく入っている成分について、研究の状況をまとめました。
| 成分 | 研究でわかっていること |
|---|---|
| フェヌグリーク | 4件の試験をまとめた分析で総テストステロンへの影響が報告。試験は小さく製品も限られる |
| 亜鉛 | 不足している人で上がったという小さな研究。足りている人では未確認 |
| 黄耆(おうぎ) | 人でテストステロンを調べた質の高い研究は見当たらない |
| ピペリン | 他の成分の吸収を高める目的で配合。テストステロンそのものの研究ではない |
フェヌグリークは、男性ホルモンについての試験がいちばん多い成分です。研究でわかったことはフェヌグリークの効果にまとめています。
黄耆は、マメ科の植物の根で、漢方薬の材料としても使われてきました。動物や細胞の研究はありますが、男性のテストステロンを人で調べた質の高い試験は見当たりませんでした。
ピペリン(製品名ではバイオペリンとも)は、黒こしょうの辛み成分です。人の研究では、ウコンの成分クルクミン2gにピペリン20mgを加えると、血液中のクルクミンが大きく増えたと報告されています。つまりほかの成分の吸収を助けるための配合で、ピペリン自体がテストステロンを上げると確かめた研究ではありません。薬の分解にかかわる酵素にも影響するため、薬を飲んでいる人は医師や薬剤師に相談してください。
テストステロン関連サプリの選び方
これらの製品は食品で、病気の治療や予防を目的としたものではありません。選ぶ場合は、国内で販売され、成分と1日の量がはっきり書かれているものにし、「増大」「必ず」などをうたう製品は避けてください。値そのものが心配なら、サプリを試す前に血液検査で確かめるのが確実です。
テストステロンとEDの関係
テストステロンは性欲や勃起にかかわるため、低いことがEDの一因になることはあります。ただしEDの多くは血管・神経・心理的な原因で起こり、テストステロンが正常でもEDは起こります。
- わかったこと
- 性行為の頻度・性欲・勃起機能の評価に中程度の変化が見られた。元気さ(活力)には差がなかった
- 注意
- 医師の診断のもとで行うホルモンの治療で、テストステロンが低い高齢の男性が対象です。サプリメントの結果ではありません
EDは心臓や血管の病気、糖尿病のサインになることもあります。勃起の悩みが続く場合や、朝立ちの減少・性欲の低下・疲れが重なる場合は、泌尿器科・メンズクリニックで相談してください。
よくある質問
テストステロンとは何ですか?
主に精巣でつくられる男性ホルモンです。性欲や勃起、筋肉や骨、気分ややる気にかかわり、20代をピークに年齢とともに少しずつ下がります。下がり方には個人差が大きく、急に下がって疲れや性欲の低下などが出る状態は、LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)と呼ばれます。
テストステロンを増やす方法はありますか?
研究で関係が報告されているのは、睡眠と体重です。健康な若い男性10人が1週間、睡眠を5時間未満にすると、テストステロンが10〜15%下がりました。肥満の男性では、減量した量が大きいほどテストステロンが上がっていました。サプリメントの成分は、研究が小さく結論が出ていないものがほとんどです。
サプリでテストステロンは増えますか?
フェヌグリークでは4件の試験をまとめた分析で総テストステロンへの影響が報告されていますが、試験は小さく、製品も限られています。亜鉛は不足している人で上がったという小さな研究があるだけです。サプリメントは食品で、治療の代わりにはなりません。値が心配な場合は、血液検査で確かめるのが確実です。
テストステロンが低いとEDになりますか?
テストステロンは性欲や勃起にかかわるため、低いことがEDの一因になることはあります。ただしEDの多くは血管・神経・心理的な原因で起こり、テストステロンが正常でもEDは起こります。65歳以上でテストステロンが低い男性790人の試験では、ホルモンの治療で勃起機能の評価に中程度の変化が見られましたが、これは医師が行う治療です。
テストステロンの検査はどこで受けられますか?
泌尿器科、メンズヘルス外来、男性更年期外来などで、血液検査で調べられます。テストステロンは朝に高く夕方に低くなるため、採血は朝(7〜11時ごろ)に行うのが一般的です。
このアプリやサイトでEDや早漏は治りますか?
「必ず治る」とお約束することはできません。メンズコアAIは、EDや早漏の悩みに向き合う男性のために、研究で効果が報告されている方法を届けるサイトとアプリです。骨盤底筋トレーニングや有酸素運動は、臨床試験で勃起機能や射精のコントロールに変化が見られたと報告されている方法の一つで、科学的な根拠にもとづくトレーニングとして提供しています。ただし研究の多くは小規模で、すべての人に同じ効果があるとは限りません。医療機器でも治療の代わりでもないため、症状が続く場合は医療機関への相談もあわせて検討してください。
参考文献
- ケアネット「LOH症候群診療の手引き2022」(日本メンズヘルス医学会・日本泌尿器科学会)の紹介記事 www.carenet.com/news/general/carenet/55196(閲覧日 2026年10月13日)
- Leproult R, Van Cauter E. Effect of 1 week of sleep restriction on testosterone levels in young healthy men. JAMA. 2011;305(21):2173-2174. stacks.cdc.gov/view/cdc/212252(閲覧日 2026年10月13日)
- Corona G, et al. Body weight loss reverts obesity-associated hypogonadotropic hypogonadism: a systematic review and meta-analysis. Eur J Endocrinol. 2013;168(6):829-843. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23482592/(閲覧日 2026年10月13日)
- Hayes LD, Elliott BT. Short-Term Exercise Training Inconsistently Influences Basal Testosterone in Older Men: A Systematic Review and Meta-Analysis. Front Physiol. 2019;9:1878. www.frontiersin.org/articles/10.3389/fphys.2018.01878/full(閲覧日 2026年10月13日)
- Prasad AS, et al. Zinc status and serum testosterone levels of healthy adults. Nutrition. 1996;12(5):344-348. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8875519/(閲覧日 2026年10月13日)
- Mansoori A, et al. Effect of fenugreek extract supplement on testosterone levels in male: A meta-analysis of clinical trials. Phytother Res. 2020;34(7):1550-1555. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32048383/(閲覧日 2026年10月13日)
- Shoba G, et al. Influence of piperine on the pharmacokinetics of curcumin in animals and human volunteers. Planta Med. 1998;64(4):353-356. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9619120/(閲覧日 2026年10月13日)
- Snyder PJ, et al. Effects of Testosterone Treatment in Older Men. N Engl J Med. 2016;374(7):611-624. www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1506119(閲覧日 2026年10月13日)


