10代の体と性の悩み:知っておきたいことと相談先
参考にした論文や資料は記事の最後に載せています。医師の監修は受けていません。編集方針
体の変化や性のことは、友だちにも親にも聞きにくいものです。ネットにはあおるような情報も多くあります。10代で知っておきたいことを、医師の話や公的な資料をもとにまとめています。

10代で射精が早いと感じるのは、経験が少ない時期にはよくあることです。射精や勃起にかかわるPC筋(骨盤底筋)は、道具なしで10代から鍛えておける筋肉です。勃起したときや手でむいたときに亀頭が出せる仮性包茎は病気ではなく、手術は不要とされています。一方で、梅毒などの性感染症は若い世代でも増えていて、コンドームが予防の基本です。困ったときは、保護者や保健室の先生、泌尿器科に相談できます。
射精が早いのは普通?
経験が少ないうちは、刺激に慣れていないため、すぐに射精してしまうことはよくあります。国際性機能学会(ISSM)の早漏の定義は、性交の経験がある大人を前提にしたもので、10代で「早いかも」と感じることだけで病気と考える必要はありません。
大人の早漏については早漏とは?で説明しています。
包茎は手術が必要?
包茎には種類があります。泌尿器科医の小堀善友さんは、勃起したときや手でむいたときに亀頭が出せる「仮性包茎」について、病気でも異常でもなく、手術の必要はないと話しています。
- 仮性包茎:むけば亀頭が出る。手術は不要。むいて洗い、清潔にしておく。
- 真性包茎:思春期を過ぎても、むこうとしてもむけない。泌尿器科で相談。
- かんとん包茎:むいた皮が戻らず、締めつけられて腫れる。すぐに受診。
思春期のあいだに体が成長して、むけるようになることも多いとされています。「包茎は手術しないといけない」と思わせる広告もありますが、あわてて決める必要はありません。
性感染症とコンドーム
厚生労働省の資料では、梅毒の届出数は2023年に約15,000件と過去最多になり、若い世代でも増えています。世界保健機関(WHO)は、性感染症の多くは症状がないとしています。
コンドームは、妊娠だけでなく性感染症を防ぐための基本です。排尿のときの痛み、尿道からうみが出る、陰部にできものや発疹がある、という場合は、泌尿器科を受診してください。多くの保健所では、性感染症の検査を無料・匿名で受けられます。
PC筋のトレーニングは10代から
PC筋(恥骨尾骨筋)は、肛門と陰のうのあいだの奥にある骨盤底筋の一部です。排尿を止めたり、勃起を保ったり、射精のときに縮んだりする働きにかかわっています。腕や脚と同じ筋肉なので、使えば鍛えられます。
大人の男性では、骨盤底筋のトレーニングとEDや早漏の関係が研究されていて、ED(英国、55人)では3か月続けたグループの40%で勃起機能の評価が正常になったと報告されています。10代を対象にした研究はまだありませんが、道具もお金もいらず、体に負担の少ない運動なので、早いうちから習慣にしておけます。
- 場所を確かめる:おならをがまんするつもりで、肛門を締めて体の内側へ引き上げる。
- 3秒締めて、3秒ゆるめる:息は止めずに、お腹・お尻・太ももには力を入れない。
- 10回を1セット、1日3回:寝る前や通学中など、時間を決めると続けやすくなります。
詳しいやり方はPC筋とは?と男性のケーゲル体操のやり方で紹介しています。体を動かす習慣も大切で、世界保健機関(WHO)は5〜17歳に、1日平均60分の中くらい以上の運動と、週3日の筋肉や骨を強くする運動を勧めています。
1分ケーゲルを、いまやってみる登録もアプリもいりません。断面図の動きに合わせて、締める・ゆるめるを10回。断面図の動きに合わせて、締める・ゆるめるを10回。登録もアプリも不要です。あおる広告に注意
「大きくなる」「すぐに長持ち」などとうたうサプリや、強い不安をあおる広告は少なくありません。10代の体は変化の途中で、人と比べて悩む必要はないことがほとんどです。お金を払う前に、信頼できる大人や医師に相談してください。
相談先
- 保護者:話しにくければ、「体のことで病院に行きたい」とだけ伝えてもかまいません。
- 学校の保健室の先生:体や性のことも相談できます。
- 泌尿器科:男性の体(陰茎・精巣・排尿)を診る診療科です。
- 保健所:性感染症の検査や相談を受けられるところが多くあります。
よくある質問
10代ですが、すぐに射精してしまいます。早漏ですか?
経験が少ないうちは、刺激に慣れていないため早く射精することはよくあります。国際的な早漏の定義は、性交の経験がある人を前提にしたもので、10代で早いと感じることだけで病気と考える必要はありません。悩みが続く場合や、痛みなど別の症状がある場合は泌尿器科で相談できます。
仮性包茎は手術したほうがいいですか?
勃起したときや手でむいたときに亀頭が出せる「仮性包茎」は、泌尿器科医の小堀善友さんによると病気でも異常でもなく、手術の必要はないとされています。むけない「真性包茎」や、むいた皮が戻らなくなる「かんとん包茎」は泌尿器科で相談してください。
体や性のことを誰に相談すればいいですか?
保護者のほか、学校の保健室の先生、かかりつけの医師、泌尿器科に相談できます。痛みや腫れなど体の症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。保健所では、性感染症の検査や相談を無料・匿名で受けられるところが多くあります。
参考文献
- Serefoglu EC, et al. An evidence-based unified definition of lifelong and acquired premature ejaculation: report of the second International Society for Sexual Medicine Ad Hoc Committee for the Definition of Premature Ejaculation. J Sex Med. 2014;11(6):1423-1441. repub.eur.nl/pub/74335(閲覧日 2026年10月13日)
- Dorey G, et al. Randomised controlled trial of pelvic floor muscle exercises and manometric biofeedback for erectile dysfunction. Br J Gen Pract. 2004;54(508):819-825. pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC1324914/(閲覧日 2026年10月13日)
- World Health Organization. WHO guidelines on physical activity and sedentary behaviour (2020). ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK566046(閲覧日 2026年10月13日)
- BuzzFeed Japan Medical「仮性包茎は病気?」泌尿器科医・小堀善友さんへの取材(2022年9月6日) www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/karakoko-houkei(閲覧日 2026年10月13日)
- 厚生労働省「日本の性感染症の発生動向(2)~梅毒について①~」(厚生科学審議会感染症部会 エイズ・性感染症に関する小委員会 資料、2025年5月14日) www.mhlw.go.jp/content/10906000/001534151.pdf(閲覧日 2026年10月13日)
- World Health Organization. Sexually transmitted infections (STIs). Fact sheet. www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/sexually-transmitte(閲覧日 2026年10月13日)


