スクワットもブリッジも。骨盤底筋トレーニングの体操7種
この記事は論文・学会・公的機関の資料をもとに作成し、出典を記事の最後に示しています。医師の監修は受けていません。編集方針
骨盤底筋は、お尻・太もも・お腹の深い筋肉と一緒に骨盤を支えています。寝た姿勢で場所をつかみ、慣れたら座って・立って・スクワットへと、姿勢を変えながら続けるのがおすすめです。どの体操でも、息を吐きながら締め、吸いながらゆるめます。
なぜ骨盤まわりの筋肉も大事なのか
骨盤底筋はハンモックのように骨盤の底を支えていますが、単独で働いているわけではありません。お腹の奥の腹横筋、背骨を支える多裂筋、横隔膜と一緒に「お腹の圧」を調整し、お尻や太ももの筋肉が骨盤の傾きを支えています。
スクワットやブリッジは、これらのまわりの筋肉を使う運動です。ただし骨盤底筋そのものは、意識して締めないと十分に働きません。動きと締めるタイミングを合わせることがポイントです。
始める順番
- あお向けで場所をつかむ。重力の影響が少なく、締める感覚がわかりやすい姿勢です。
- 座って・四つばいで回数を重ねる。仕事の合間にもできます。
- 立って・スクワット・ブリッジで動きと合わせる。日常の動作に近く、負荷も上がります。
7つの体操
アプリ「メンズコア」に入っている体操と同じ内容です。赤い点が骨盤底筋の位置です。
あお向けケーゲル
一番の基本。筋肉の動きをつかみやすい姿勢です。
- あお向けに寝て、両ひざを立てます。足は腰幅に開きます
- 鼻からゆっくり息を吸い、お腹をふくらませます
- 口から息を吐きながら、骨盤底筋を締めて、内側へ引き上げます
- 呼吸は止めずに、そのまま5秒キープします
- 息を吸いながら、ゆっくり完全にゆるめます
5秒 締める5秒 ゆるめる× 10回・2セット
お尻やお腹に力が入っていないか、手を当てて確かめると効果的です。
ブリッジ
お尻と体幹も使いながら、骨盤底筋を締めます。
- あお向けに寝て、両ひざを立てます。腕は体の横に置きます
- 鼻から息を吸います
- 口から吐きながら骨盤底筋を締め、お尻を持ち上げて肩からひざまでを一直線にします
- そのまま5秒キープします
- 息を吸いながら、お尻をゆっくり下ろしてゆるめます
5秒 締める5秒 ゆるめる× 10回・2セット
腰を反らしすぎないように。お尻を上げる高さは無理のない範囲で大丈夫です。
四つばいケーゲル
お腹の重みが抜けて、骨盤底筋だけに集中しやすい姿勢です。
- 手は肩の真下、ひざは股関節の真下について四つばいになります
- 鼻からゆっくり息を吸い、お腹をふくらませます
- 口から息を吐きながら、骨盤底筋を締めて、内側へ引き上げます
- 呼吸は止めずに、そのまま5秒キープします
- 息を吸いながら、ゆっくり完全にゆるめます
5秒 締める5秒 ゆるめる× 10回・2セット
背中は丸めず、まっすぐに保ちます。
座ってケーゲル
仕事中や移動中にもできる、続けやすい姿勢です。
- いすに浅めに座り、背すじを伸ばします。足裏は床につけます
- 鼻からゆっくり息を吸い、お腹をふくらませます
- 口から息を吐きながら、座面から骨盤底筋を持ち上げるように締めます
- 呼吸は止めずに、そのまま5秒キープします
- 息を吸いながら、ゆっくり完全にゆるめます
5秒 締める5秒 ゆるめる× 10回・2セット
デスクワークの合間に1セットだけでも十分です。
腹式呼吸リラックス
呼吸と骨盤底筋の動きを合わせる練習です。ゆるめる感覚もつかめます。
- あぐらか正座で座り、片手を胸、片手をお腹に当てます
- 鼻から吸って、お腹をふくらませます。骨盤底筋が下にゆるむのを感じます
- 口から細く長く吐きながら、骨盤底筋を軽く引き上げます
- 力みを抜いて、これを繰り返します
4秒 締める4秒 ゆるめる× 10回・1セット
締めるより「ゆるめる」を意識します。トレーニングの最初や最後のクールダウンに。
スクワット
脚とお尻の動きに、骨盤底筋の締めを組み合わせます。
- 足を肩幅に開いて立ち、腕を前に伸ばします
- 息を吸いながら、お尻を後ろに引いて腰を落とします
- 口から吐きながら骨盤底筋を締め、立ち上がります
- 立ち上がったら、ゆるめます
3秒 締める3秒 ゆるめる× 10回・2セット
ひざがつま先より前に出すぎないように。浅めのスクワットからで大丈夫です。
立ってケーゲル
日常の動作に近い姿勢。慣れてきたらこちらも。
- 足を腰幅に開いてまっすぐ立ちます。ひざは軽くゆるめます
- 鼻からゆっくり息を吸い、お腹をふくらませます
- 口から息を吐きながら、骨盤底筋を締めて、内側へ引き上げます
- 呼吸は止めずに、そのまま5秒キープします
- 息を吸いながら、ゆっくり完全にゆるめます
5秒 締める5秒 ゆるめる× 10回・2セット
信号待ちや歯みがき中など、毎日の習慣に組み込むと続けやすくなります。
全身の運動と男性の健康
EDの原因には、血管の老化・肥満・高血圧などがかかわることが多く、骨盤底筋だけでなく全身の運動も研究されています。有酸素運動と筋トレを含めた1週間の組み立て方は男性の運動プランにまとめています。
- 対象
- 運動不足・肥満・高血圧・メタボリック症候群・心血管の病気がかかわるEDの男性を対象にした介入研究
- 著者らの提案
- 中〜高強度の有酸素運動を1回40分、週4回、約6か月
- 注意
- 原因がほかにあるEDには当てはまりません。運動を始める前に、持病のある方は医師に相談してください
よくある質問
スクワットでも骨盤底筋は鍛えられますか?
スクワットやブリッジは、お尻・太もも・体幹といった骨盤を支えるまわりの筋肉を使う運動です。骨盤底筋そのものは意識して締めないと働きにくいため、立ち上がるときに骨盤底筋を締めるなど、ケーゲル体操と組み合わせて行うのがおすすめです。
1日にどれくらいやればいいですか?
数秒締めて同じ時間ゆるめる動きを8〜10回で1セットとし、1日3回(朝・昼・夜など)が目安です。慣れないうちは1日1〜2回から始めてもかまいません。EDや早漏を対象にした研究の多くも、毎日のトレーニングを12週間(約3か月)前後続けています。
参考文献
- Gerbild H, et al. Physical Activity to Improve Erectile Function: A Systematic Review of Intervention Studies. Sex Med. 2018;6(2):75-89. doaj.org/article/91eb296258654277ba5cb0268ced6754(閲覧日 2026年10月13日)