早漏改善のためにできること:自分でできる5つの方法と医療機関の選択肢
この記事は論文・学会・公的機関の資料をもとに作成し、出典を記事の最後に示しています。医師の監修は受けていません。編集方針
早漏は、日本の男性の約4人に1人が悩んでいるといわれる、よくある悩みです。体質だからと諦める前に、薬のほかにも自分でできることがあります。自分でできる方法と、医療機関で相談できることを、研究の数字と限界つきでまとめました。
自分でできる方法として研究されているのは、骨盤底筋トレーニング、走るなどの有酸素運動、スタート・ストップ法などの行動療法です。どれも小規模な研究が中心で、全員に同じ結果が出るわけではありません。悩みが続く場合は、泌尿器科・メンズクリニックで薬やカウンセリングも相談できます。
早漏で悩む男性は、約4人に1人
日本性機能学会が2023年に20〜79歳の男性6,228人に行った全国調査では、23.4%が「早漏で悩んでいる」と答えました。全国では約910万人にあたる推計です。早漏は性機能の医学用語で、医療機関で相談できる悩みの一つです。
国際性医学会(ISSM)の定義では、次の3つがそろう状態を早漏としています。
- 挿入から射精までの時間が短い(生涯型はおおむね1分以内、獲得型はおおむね3分以内)
- ほとんどの場合、射精を遅らせることができない
- そのことで悩みや苦痛があったり、性行為を避けたりしている
早漏の2つのタイプと主な原因
| タイプ | 特徴と主な原因 |
|---|---|
| 生涯型 | 初めての性経験のころから続いている。体質や、射精にかかわる神経の働きがかかわると考えられている |
| 獲得型 | ある時期から起きるようになった。ED、前立腺の炎症、甲状腺の病気、ストレスや不安などがかかわることがある |
獲得型は、もとになっている病気の治療が先になることもあります。急に起きるようになった場合は、まず医療機関で相談してください。
自分でできる5つの方法
方法1骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)
射精は、骨盤底筋の一部(球海綿体筋など)がリズミカルに収縮することで起こります。骨盤底筋を意識して締める・ゆるめる練習をすると、射精が近づく感覚に気づき、コントロールする助けになるのではないかと考えられています。
- 方法
- 理学療法による骨盤底筋トレーニング(電気刺激・バイオフィードバックを含む)
- 注意
- 比較のための対照群がない小規模な研究です
やり方は、数秒締めて同じ時間ゆるめるを10回、1日3回が目安です。くわしくは男性のケーゲル体操のやり方で紹介しています。
1分ケーゲルを、いまやってみる方法1は、ここで1分だけ試せます。断面図の動きに合わせて、締める・ゆるめるを10回。登録もアプリも不要です。 早漏が気になる方へ諦める前に、方法2走るなどの有酸素運動
骨盤底筋だけでなく、走る運動と早漏の関係を調べたランダム化比較試験もあります。
- 比べたもの
- 走る運動をするグループ/薬(ダポキセチン)を使うグループ/比較のための軽い運動のグループ
- 報告
- 走る運動のグループでも射精までの時間が延び、その変化は薬のグループと同じくらいだった
- 注意
- 小規模で期間の短い試験です
2023年に英国の大学がまとめた総説でも、走る運動や骨盤底筋トレーニングの研究は有望だが、より大きな研究が必要とされています。早歩きから始めて、少しずつジョギングに近づけるのが現実的です。
方法3スタート・ストップ法とスクイーズ法
医療機関の行動療法でも使われる方法です。一人でもパートナーとでも練習できます。
- スタート・ストップ法:射精しそうだと感じたら刺激を止め、その感覚がおさまったら再開する。これを数回くり返す
- スクイーズ法:射精しそうになったら、陰茎の先の少し下を指で数秒しっかり押さえ、感覚がおさまるのを待つ
どちらも「射精が近づく感覚」に気づく練習で、方法1の骨盤底筋トレーニングと組み合わせて行われることもあります。研究の数はまだ多くありません。
方法4筋トレで、体の土台をつくる
正直にいうと、筋トレだけで早漏を調べた研究はほとんどありません。ただ、お尻・太もも・体幹の筋肉は骨盤底筋と一緒に骨盤を支えていて、スクワットやブリッジの動きに合わせて骨盤底筋を締める練習もできます。有酸素運動と組み合わせて、体力の土台をつくる運動として取り入れるとよいでしょう。器具のいらないやり方は体操7種にまとめています。
方法5睡眠・お酒・緊張を整える
緊張や不安は、射精を早めやすいと考えられています。寝不足やお酒の飲みすぎは避け、パートナーと悩みを共有するだけでも気持ちが楽になることがあります。自分を責めすぎないことも大切です。
方法1・2・4の3つの運動を1週間にどう組み込むかは、男性の運動プランで紹介しています。
医療機関で相談できること
泌尿器科やメンズクリニックでは、原因の確認のほか、次のような選択肢を相談できます。
- 射精を遅らせる飲み薬や、感覚をおだやかにする塗り薬
- スタート・ストップ法などの行動療法の指導
- カウンセリング(不安やパートナーとの関係が影響している場合)
早漏の治療は保険の使えない自由診療が多く、料金は医療機関によって違います。通院に抵抗がある場合は、ビデオ通話で医師に相談できるオンライン診療もあります。個人輸入の薬や、効果をうたうサプリメントには注意してください。偽造品や健康被害が報告されています。
研究の限界
- 運動の研究は、どれも参加者が数十人ほどの小規模なものです。
- 骨盤底筋トレーニングの研究は専門家の指導や機器を使った方法が多く、自宅で一人で行う運動と同じとは限りません。
- 研究によってトレーニングの方法や期間がばらばらで、いちばん良いやり方はまだわかっていません。
よくある質問
早漏は自分で改善できますか?
自分でできる方法としては、骨盤底筋トレーニング、走るなどの有酸素運動、スタート・ストップ法などの行動療法が研究されています。どれも小規模な研究が中心で、全員に同じ結果が出るわけではありません。悩みが続く場合や、ある時期から急に起きるようになった場合は、泌尿器科・メンズクリニックで相談してください。薬やカウンセリングなどの選択肢もあります。
早漏は何分からですか?
国際性機能学会(ISSM)の定義では、初めての性交のころから挿入後おおむね1分以内に射精することが続く「生涯型」と、ある時期からおおむね3分以内になった「獲得型」に分けられます。時間だけでなく、射精をほとんど遅らせられないこと、そのことで悩みや苦痛があることも条件に含まれます。3分を少し超えるからといって心配しすぎる必要はなく、悩んでいるかどうかが大切です。
早漏にケーゲル体操は役立ちますか?
生涯型の早漏がある男性40人に12週間の骨盤底筋トレーニングを行ったイタリアの研究(Pastore ら、2014年)では、40人中33人が射精をコントロールできるようになったと報告されています。対照群のない小規模な研究で、研究者自身もより大きな試験での確認が必要だとしています。悩みが続く場合は医療機関に相談してください。
早漏やEDで悩む人は多いのですか?
日本性機能学会が2023年に20〜79歳の男性6,228人に行った全国調査では、EDに当てはまる人が30.9%(推計 約1,400万人)、早漏で悩んでいると答えた人が23.4%(推計 約910万人)でした。決して珍しい悩みではありません。
このアプリやサイトでEDや早漏は治りますか?
「必ず治る」とお約束することはできません。メンズコアは、EDや早漏の悩みに向き合う男性のために、研究で効果が報告されている方法を届けるサイトとアプリです。骨盤底筋トレーニングや有酸素運動は、臨床試験で勃起機能や射精のコントロールに変化が見られたと報告されている方法の一つで、科学的な根拠にもとづくトレーニングとして提供しています。ただし研究の多くは小規模で、すべての人に同じ効果があるとは限りません。医療機器でも治療の代わりでもないため、症状が続く場合は医療機関への相談もあわせて検討してください。
参考文献
- 日本性機能学会 臨床研究促進委員会「日本人男性の性機能に関する全国調査」(2023年実施、20〜79歳の男性6,228人)2024年7月公表 newscast.jp/smart/news/4712306(閲覧日 2026年10月13日)
- Serefoglu EC, et al. An evidence-based unified definition of lifelong and acquired premature ejaculation: report of the second International Society for Sexual Medicine Ad Hoc Committee for the Definition of Premature Ejaculation. J Sex Med. 2014;11(6):1423-1441. repub.eur.nl/pub/74335(閲覧日 2026年10月13日)
- Pastore AL, et al. Pelvic floor muscle rehabilitation for patients with lifelong premature ejaculation: a novel therapeutic approach. Ther Adv Urol. 2014;6(3):83-88. doaj.org/article/aea4980b10dd4dd791f1f3168656deb5(閲覧日 2026年10月13日)
- Kilinc MF, et al. Impact of physical activity on patient self-reported outcomes of lifelong premature ejaculation patients: results of a prospective, randomised, sham-controlled trial. Andrologia. 2018;50(1):e12799. search.pedro.org.au/search-results/record-detail/52397(閲覧日 2026年10月13日)
- Myers C, Smith M. Pelvic floor muscle training improves erectile dysfunction and premature ejaculation: a systematic review. Physiotherapy. 2019;105(2):235-243. researchonline.jcu.edu.au/57900/(閲覧日 2026年10月13日)
- Anglia Ruskin University. Exercise could help combat premature ejaculation, study suggests(Trends in Urology & Men's Health 掲載の総説の紹介、2023年) www.irishnews.com/magazine/science/2023/03/07/news/exercise_(閲覧日 2026年10月13日)