勃起力の衰えは何歳から?20代との違いと、筋肉・血管からみた原因
この記事は論文・学会・公的機関の資料をもとに作成し、出典を記事の最後に示しています。医師の監修は受けていません。編集方針
「20代のころはこうじゃなかった」。そう感じても、年齢だけが原因とは限りません。血管・筋肉・生活習慣のどこに理由がありそうかを、研究をもとに整理しました。
全国調査では、EDに当てはまる人の割合は年齢とともに高くなります。ただし原因は年齢そのものより、血管の働き・運動不足・体重・骨盤底の筋肉・たばこや睡眠などが重なっていることが多く、そのいくつかは自分で見直せます。
年齢とEDの関係
日本性機能学会が2023年に20〜79歳の男性6,228人に行った全国調査では、全体の30.9%がEDに当てはまり、その割合は年齢とともに高くなっていました。一方で、20代・30代にも当てはまる人はいます。「年だから仕方ない」とも「若いから関係ない」とも言い切れません。
衰えの主な原因
原因1血管の働きが落ちる
勃起は陰茎に血液が流れ込むことで起こるため、血管の老化や高血圧・糖尿病・脂質異常症の影響を受けます。EDが心臓や血管の病気のサインになることがあるのはこのためです。
原因2骨盤底の筋肉が衰える
陰茎の付け根を囲む筋肉は、勃起したときの血液をとどめる働きにかかわると考えられています。ほかの筋肉と同じで、意識して使わなければ少しずつ衰えていきます。場所と鍛え方はPC筋とは?で紹介しています。
衰えを感じたら衰えたのは、原因3運動不足と体重の増加
運動とEDの研究のまとめ(Gerbild ら、2018年)では、1回40分・週4回の有酸素運動が提案されています。肥満の男性の研究(Esposito ら、2004年)では、体重を減らす生活の見直しを2年続けたグループの31%で勃起機能の評価が正常の範囲になりました(比較群は5%)。
原因4たばこ・お酒・睡眠・ストレス
喫煙は血管に負担をかけ、EDの原因の一つとして知られています。お酒の飲みすぎ、睡眠不足、仕事のストレスや不安も、勃起に影響することがあります。
自分でできること
30代・40代の男性へ20代のころの強さ、- 骨盤底筋(PC筋)トレーニングを毎日:やり方
- 早歩きやジョギングを週150分前後:男性の運動プラン
- スクワットなどの筋トレを週2〜3回、食事の見直し:勃起力を鍛えるには?
どれも数か月続けた結果を調べた研究で、すぐに変わるものではありません。また、運動が治療の代わりになるわけではありません。
受診の目安
悩みが数か月以上続く、急に起きるようになった、持病がある、胸の痛みや息切れがある場合は、泌尿器科・メンズクリニック・内科で相談してください。医療機関では勃起を助ける飲み薬(PDE5阻害薬)が一般的に使われ、オンライン診療で相談できるところもあります。
よくある質問
勃起力は何歳ごろから衰えますか?
日本性機能学会の全国調査(2023年)では、EDに当てはまる人の割合は年齢とともに高くなっていました。ただし若い世代にもみられ、年齢だけでは決まりません。血管の状態、運動量、体重、たばこ、睡眠、ストレス、骨盤底の筋肉など、いくつもの要素がかかわります。
EDは運動や生活習慣で改善できますか?
有酸素運動(週160分前後)、骨盤底筋トレーニング、体重を減らすための食事と運動などが研究されています。たとえば肥満の男性110人のランダム化比較試験(Esposito ら、2004年)では、2年間生活習慣を見直したグループの約3割で勃起機能の評価が正常の範囲になったと報告されています。ただしEDは心臓や血管の病気のサインのこともあるため、まず医療機関で原因を確かめることが大切です。
勃起力を鍛えるトレーニングは、どれくらい続ければいいですか?
研究で効果が評価されたのは、骨盤底筋トレーニングで3か月、有酸素運動で約6か月、体重を減らす生活習慣の見直しで2年続けた結果です。数日で変わるものではないため、まず12週間を一区切りにして続けるのが現実的です。
このアプリやサイトでEDや早漏は治りますか?
「必ず治る」とお約束することはできません。メンズコアは、EDや早漏の悩みに向き合う男性のために、研究で効果が報告されている方法を届けるサイトとアプリです。骨盤底筋トレーニングや有酸素運動は、臨床試験で勃起機能や射精のコントロールに変化が見られたと報告されている方法の一つで、科学的な根拠にもとづくトレーニングとして提供しています。ただし研究の多くは小規模で、すべての人に同じ効果があるとは限りません。医療機器でも治療の代わりでもないため、症状が続く場合は医療機関への相談もあわせて検討してください。
参考文献
- 日本性機能学会 臨床研究促進委員会「日本人男性の性機能に関する全国調査」(2023年実施、20〜79歳の男性6,228人)2024年7月公表 newscast.jp/smart/news/4712306(閲覧日 2026年10月13日)
- Gerbild H, et al. Physical Activity to Improve Erectile Function: A Systematic Review of Intervention Studies. Sex Med. 2018;6(2):75-89. doaj.org/article/91eb296258654277ba5cb0268ced6754(閲覧日 2026年10月13日)
- Dorey G, et al. Randomised controlled trial of pelvic floor muscle exercises and manometric biofeedback for erectile dysfunction. Br J Gen Pract. 2004;54(508):819-825. pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC1324914/(閲覧日 2026年10月13日)
- Esposito K, et al. Effect of lifestyle changes on erectile dysfunction in obese men: a randomized controlled trial. JAMA. 2004;291(24):2978-2984. search.pedro.org.au/search-results/record-detail/11354(閲覧日 2026年10月13日)