勃起力と体づくり

睡眠不足とED・勃起力の関係:朝立ち、テストステロン、睡眠時無呼吸

最終更新 参考文献 4件約6分メンズコア研究所 編集部

参考にした論文や資料は記事の最後に載せています。医師の監修は受けていません。編集方針

最近、朝立ちが減った。疲れが抜けない。睡眠は、勃起や男性ホルモンとも深くかかわっています。寝ているあいだに体の中で何が起きているのか、睡眠が足りないと何が変わるのかを見ていきます。

要点

寝ているあいだ、男性は一晩に3〜5回ほど勃起しています。睡眠を1週間5時間未満にした研究では、テストステロンが10〜15%下がりました。英国の約15.6万人の追跡では、日中によく眠気がある人はEDと診断される割合が約2倍でした。厚生労働省は、成人は6時間以上を目安に睡眠をとるよう勧めています。

目次
  1. 朝立ちはなぜ起きる?
  2. 睡眠とテストステロン
  3. 睡眠とEDの研究
  4. いびきと睡眠時無呼吸
  5. 睡眠のために見直したいこと
  6. 受診の目安
  7. よくある質問
  8. 参考文献
  9. あわせて読む

朝立ちはなぜ起きる?

眠っているあいだ、体はレム睡眠(夢を見ることが多い浅い眠り)とノンレム睡眠を、90〜120分ほどの周期でくり返しています。レム睡眠のときは、勃起にかかわる神経が働きやすくなり、性的な刺激がなくても勃起が起こります。これが一晩に3〜5回、1回10〜30分ほどあるとされています。

目が覚めたときにちょうどレム睡眠だと、勃起したまま起きることになります。これが朝立ちです。朝立ちがあるのに性行為のときだけうまくいかない場合は、緊張など心の要因がかかわっていることがあります。逆に、朝立ちが何週間もないうえ、ふだんも勃起しにくい場合は、医療機関で相談するきっかけになります。

睡眠とテストステロン

睡眠を1週間減らしたときのテストステロンLeproult ら2011JAMA
10人健康な若い男性(平均24歳)
5時間未満睡眠を8晩
10〜15%テストステロンの低下
わかったこと
睡眠を5時間未満にした1週間で、日中のテストステロンが10〜15%下がった
注意
人数がとても少なく、期間も1週間です。睡眠をのばせば上がるかを確かめた研究ではありません

テストステロン(男性ホルモン)は、性欲や勃起、筋肉の量にかかわるホルモンです。主に眠っているあいだに分泌が増えるため、睡眠が短くなると影響を受けやすいと考えられています。テストステロンについてはテストステロンを増やすには?にまとめています。

睡眠とEDの研究

英国の男性約15.6万人を11年あまり追った研究では、日中によく眠気がある人はEDと診断される割合が約2.05倍、朝起きるのがつらい人は約1.85倍でした。詳しくは日中の眠気とEDの研究で紹介しています。

42件の研究をまとめたトルコの報告でも、睡眠の質が低いことはEDや早漏の多さと関係していました(睡眠とED・早漏、42件の研究)。

ただし、どちらも観察研究です。睡眠不足がEDを起こすのか、EDの背景にある病気やストレスが睡眠にも影響しているのかは、まだはっきりしていません。

いびきと睡眠時無呼吸

大きないびきや、眠っているあいだに呼吸が止まることがある場合は、睡眠時無呼吸症候群かもしれません。睡眠時無呼吸とEDの関係を調べた28件の研究をまとめた分析(Kellesarian ら、2018年)では、睡眠時無呼吸のある人でEDが多いと結論づけています。

睡眠時無呼吸は、高血圧や心臓の病気とも関係します。家族にいびきや呼吸の停止を指摘された、日中に強い眠気がある、という場合は、睡眠外来や呼吸器内科で相談してください。検査で見つかれば、治療の方法があります。

睡眠のために見直したいこと

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人は6時間以上を目安に必要な睡眠時間をとり、食事や運動、寝室の環境を見直して「よく眠れた」と感じられるようにすることを勧めています。

  • 起きる時刻をそろえる:休日も平日と大きくずらさない。
  • 寝る前のお酒を控える:寝つきは良くなっても、夜中に目が覚めやすくなります。
  • 寝る前のスマホを短くする:明るい画面は眠気を遠ざけます。
  • 日中に体を動かす:有酸素運動は、睡眠にも勃起にかかわる血管にも関係します。

受診の目安

朝立ちが何週間もなく、ふだんも勃起しにくい場合は泌尿器科・メンズクリニックへ。大きないびきや日中の強い眠気がある場合は睡眠外来や呼吸器内科へ。眠れない状態が続く場合は、かかりつけ医や心療内科でも相談できます。

よくある質問

睡眠不足はEDに関係しますか?

関係が報告されています。英国の男性約15.6万人を追った研究では、日中によく眠気を感じる人はEDと診断される割合が約2倍でした。ただし観察研究なので、睡眠不足がEDの原因だとまでは言えません。

睡眠時間が短いとテストステロンは減りますか?

健康な若い男性10人の睡眠を1週間5時間未満にした研究(Leproult ら、2011年)では、日中のテストステロンが10〜15%下がったと報告されています。人数が少なく期間も短い研究ですが、睡眠と男性ホルモンの関係を示す結果のひとつです。

何時間寝ればいいですか?

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人は6時間以上を目安に、必要な睡眠時間を確保するよう勧めています。必要な時間には個人差があり、朝起きたときに休まった感じがあるかも目安になります。

いびきがひどいのですが、EDと関係ありますか?

大きないびきや睡眠中の呼吸の停止は、睡眠時無呼吸症候群のサインのことがあります。睡眠時無呼吸とEDの関係を調べた研究は多く、関係があるとする報告が目立ちます。睡眠時無呼吸は心臓や血管の病気とも関係するため、家族に指摘されたら睡眠外来や呼吸器内科で相談してください。

参考文献

  1. Ubie Doctor's Note. Morning wood: what your erections say about your health(内科医 阿部吉倫 監修) ubiehealth.com/doctors-note/morning-wood-health-indicators-e(閲覧日 2026年10月13日)
  2. Leproult R, Van Cauter E. Effect of 1 week of sleep restriction on testosterone levels in young healthy men. JAMA. 2011;305(21):2173-2174. stacks.cdc.gov/view/cdc/212252(閲覧日 2026年10月13日)
  3. Kellesarian SV, et al. Association between obstructive sleep apnea and erectile dysfunction: a systematic review and meta-analysis. Int J Impot Res. 2018;30(3):129-140. link.springer.com/article/10.1038/s41443-018-0017-7(閲覧日 2026年10月13日)
  4. 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」 www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf(閲覧日 2026年10月13日)

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